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包装ひとつで商品が変わる

 <目次>

1.包装の基礎知識

2.包装資材その1 プラスチック

3.包装資材その2 紙

4.包装資材その3 その他

5.包装への要求

6.売れる包装テクニック

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包装は、内容物の保護や運搬効率の向上など、実に色々な機能を備えており、包装なくして今の世の中は成り立たないと言っても過言ではないかもしれません。
普段はあまりクローズアップされることのないこの包装について、もう一度見つめ直し、その魅力を商品の売れ行きアップにつなげてみませんか。

1.包装の基礎知識

■包装の定義
包装とは、物を包む行為、包む材料、包まれた状態などのことを総合的に指す言葉で、物流のための貨物包装は特に梱包という言葉が使われることもあります。
日本工業規格(JIS)の中で包装は、「物品の輸送、保管、取引、使用などにあたって、その価値および状態を維持するために適切な材料、容器などに物品を収納することおよびそれらを施す技術、または施した状態」と定義され、パッケージ(Package)と呼ばれます。
さらに包装は次のように、個装、内装、外装の3種類に大別されています。

1) 個装(Individual Packaging)
・物品個々の包装を指す
・物品の商品価値を高めたり、物品個々を保護したりする
・情報伝達の媒体になる

2) 内装(Inner Packaging)
・包装貨物の内部の包装
・水、湿気、光、熱、衝撃などから物品を守る

3) 外装(Outer Packaging、Packaging)
・包装貨物の外部の包装
・物品または包装物品を袋、樽、缶などの容器に入れたり、無包装のまま結束したりする
・記号や荷印などが施される
・パッキング(Packing)とも言う

■包装の歴史
植物、動物、土など、自然界にあるものを利用した包装というのは有史以前から存在していました。元々の目的は一時的な保存や持ち運びのためであり、竹の皮や編みかご、陶器などは今でも使われています。
そして、缶詰や瓶詰による長期保存の技術による18世紀末から19世紀にかけての大変革を経て、19世紀には現在広く普及しているプラスチック(合成樹脂)が開発されました。
しばらくして、日本国内でもポリエチレン(PE)やポリスチレン(PS)など様々な種類のプラスチックが生産されるようになり、それに伴った加工技術の進歩による高機能プラスチックも次々と開発されました。
1960年代以降、欧米型の加工食品がその便利さゆえに急速に普及、さらに自分で商品を選びレジで清算する販売方式のスーパーマーケットが登場し、包装の重要性が脚光を浴びるようになりました。その後、おいしく見せたり長く保存したりするために加工食品に多用されていた食品添加物をなくそうと、レトルト殺菌や無菌包装などの技術が向上していきました。

■包装の機能
包装は、いまや商品の流通や保存には欠かせない存在となっています。
包装の機能は大きく7通りに分けられますが、その中でも重要なのは①流通や消費の過程における内容物の保護性、②物品の取り扱いや利用を簡便にする便利性、③消費者・流通業者、環境などに対する快適性です。

保護性
内容物を保護し、その品質を維持することは、包装において大変重要な機能です。
例えば、食品や医薬品などの経口品全般については、安全面や衛生面で質の高い保護がされており、化学的安定性、物理的な強度、遮断性なども考慮されています。
また、精密機械や電子部品は、静電気から保護するためにカーボン(炭素)などの帯電防止剤を含有した包材が用いられています。アルミ蒸着フィルムやアルミ箔を積層することにより、湿度(水分)もシャットアウトできます。
一方、携帯電話をはじめとする耐衝撃性を持つ精密機器については、輸送中の衝撃や落下による破損の心配はそれほど高くなく、製品自体に傷が付くリスクの方が重要視されています。

内容物や要因に応じてどのような保護対策を講じるかが包装のカギとなるのです。

 

【内容物から見た保護機能】

内容物から見た保護機能

【包装の機能① 保護性】

保護性

便利性
便利性は、包装が誕生してから今日まで続く、最も普遍的な包装の要件と言えます。消費者及び流通業者のために運搬を容易にしたり、異なる種類の商品が混同するのを防いだり、販売能率を向上させたりすることなどが挙げられますが、他にも携帯性、開封性や再封性などの機能も便利性の範疇(はんちゅう)と言えます。

【包装の便利性】

包装の便利性

【包装の機能② 便利性】

便利性

快適性
快適性とは、物品に直接関わる消費者や流通業者などの他に、地球環境も対象となります。
例えば、食品の容量や賞味期限、添加物の含有状況、成分や使い方など、消費者にとって必要となる情報を明示すれば、消費者に対する快適性を向上させることにつながります。
人に優しい使いやすさを追及したユニバーサルデザインも消費者を対象とした快適性と言えるでしょう。
また、包装表面にパッと目に付くような色使いやデザインを利用したり、清潔感や未使用感または高級感などを演出したり、あえて中身が見えるような透明タイプの包装にしたりして販売促進の効果を狙うのは、販売する側の快適性にあたります。
環境を対象としたものとしては、リデュース、リユース、リサイクルの3R活動や廃棄物処理がしやすくなるような工夫、もしくは廃棄物の量そのものを少なくするといったことが快適性として挙げられます。

【包装の機能③ 快適性】

快適性

④安定性
物理的、化学的に安定していることは、内容物保護の観点からも重要であると言えます。
どの分野での包装かにもよりますが、水や油、光、熱、寒さ、薬品などに対して強く、どの気候にも耐え、さらに成型しても変質しない安定性が必要です。

⑤物理的強度
物理的な強靭さも内容物の保護という観点からはポイントとなってくる機能です。
引っ張りや引き裂き、磨耗、衝撃などの物理的な力に対しての強度がなければ内容物を守ることはできません。

⑥遮断性
遮断性も同じく、内容物の保護に必要な要素です。
水分、湿度、熱、光線、ガスなどから内容物を守るのもそうですが、内容物に必要な香りを外に逃がさず保つことも遮断性の一つです。

⑦経済性
経済性に欠けていると、どんなに優れた機能を持っていても包材としての需要は伸び悩んでしまいます。包材には、妥当な価格、開封性や輸送保管性の良さも必要なのです。

■包装の役割
野菜なら八百屋、魚なら魚屋へ買い物に行っていた対面販売の時代には、商品について聞きたいことがあればお店の人に直接尋ねることができました。
しかし、セルフサービス方式のスーパーマーケットが登場してからは、店員に聞く代わりにそれぞれの商品包装の表示を読んで購入するようになりました。包装には、情報を伝達する役割もあります。

1) 消費者に対する表示
最近の商品は一つ一つが包装されてスーパーやコンビニなどの小売店で陳列販売されており、その包装には、消費者への提供用や販売促進用、販売管理用などの様々な情報が表示されています。
商品を実際に使用する消費者にとって必要な表示は、その商品をより良く知るための情報(商品理解)と安全に使用するための情報(消費者保護)です。具体的には、次のような情報が記載されることになります。

【消費者に対する表示事項】

消費者に対する表示事項

当然のことながら、商品の表示には適正かつ公正であることが求められますので、違法表示や誇大表示のないように努めます。また、どの客層から見てもわかりやすいように、文字の大きさやイラスト表示などを工夫する必要があります。そして、視覚についてハンディキャップを持った人々のために、点字表示や凸凹(エンボス)表示にするなどの配慮を忘れてはなりません。

2) 法的・社会的要求に対する表示
法律ではそれぞれの商品に対して表示すべき情報が決められており、厳守しなければなりません。特に、人体に深刻な影響を与える恐れのある食料品や医薬品については厳しく定められています。さらに、国境を越えて流通する商品の場合は、原産地、安全規格、表現言語、検疫状況などの必要な情報を表示しなければならず、これに伴い各国共通で使用する表示マークも多く定められています。

【法的・社会的要求に対する表示事項】

法的・社会的要求に対する表示事項

 

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